今月のQ&A(質問と答え)
改正 雇用保険法
Q1 雇用保険法の改正が行なわれましたが、その内容と10月に行なわれる改正を教えて下さい。
A1 雇用保険法の改正が行なわれ、本年4月1日からは失業等給付に係る雇用保険率が0.4%引き下げられて1.2%(これを労使で折半)に、雇用安定事業等に係る保険料率は0.05%引き下げられ0.3%(事業主負担のみ)となりました。
また、雇用三事業のうち雇用福祉事業(中小企業短時間労働者雇用管理改善等助成金など)が廃止されました。
10月からは1)短時間労働者の被保険者区分を廃止して一般被保険者に一本化すること、2)育児休業給付の拡充、3)教育訓練給付の受給要件の緩和等失業等給付に係る改正が実施されます。
Q2 基本手当の受給資格に関する改正が行なわれたそうですが、その内容について教えて下さい。
A2
1)改正前
基本手当は、被保険者が失業した場合において、原則として、離職の日以前1年間(その期間に短時間労働被保険者であった期間がある被保険者やケガ・病気等の理由により引き続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、その日数を1年に加算した期間(最大でも4年間))に被保険者期間が通算して6ヵ月以上あること等の要件を満たしたときに支給されます。
2)改正後
離職の日以前「2年間」(その期間にケガ・病気等の理由により引続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった被保険者については、その日数を「2年」に加算した期間(最大でも4年間))に、被保険者期間が通算して「12ヵ月以上」あることに改定されます。
Q3 前掲の場合、倒産など会社都合で離職する際の受給資格はどうなるのですか。
A3 その離職理由が、倒産や事業所の縮小・廃止等に伴うものや解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由によるものを除く)等であるものについては、従来通り離職の日以前「1年間」に被保険者期間が通算して「6ヵ月以上」あれば受給資格を満たしたものとする特例が設けられました。
Q4 改正後の被保険者期間の計算方法について教えて下さい。
A4
1)改正前
被保険者期間は、被保険者として雇用された期間を、離職日から遡って1ヵ月毎に区切っていき、このように区切られた1ヵ月の期間に賃金支払基礎日数が14日以上あるときに、その1ヵ月を被保険者期間の1ヵ月として計算します。
1ヵ月毎に区切っていった結果1ヵ月未満の端数が生ずることがありますが、その1ヵ月未満の実日数が15日以上あり、かつ、その期間内に賃金支払基礎日数が14日以上あるときには、その期間を被保険者期間の2分の1ヵ月として計算します。
また、短時間労働被保険者であった人の被保険者期間は、前掲と同様離職日から遡って区切った1ヵ月の期間に、賃金支払基礎日数が11日以上あるときに、その期間を被保険者期間の2分の1ヵ月として計算します。
区切った期間に1ヵ月未満の端数が生じた場合は、その期間の実日数が15日以上あり、その期間内の賃金支払基礎日数が11日以上あるときに、その期間を被保険者期間の4分の1ヵ月として計算します。
2)改正後
被保険者期間について、1ヵ月間の賃金支払基礎日数が「11日」(改正前は14日)以上ある期間を1ヵ月として計算すると同時に、短時間労働被保険者に係る規定(前掲「また」以下)は廃止されました。
Q5 改正後の賃金日額の算定方法について教えて下さい。
A5
1)改正前
基本手当算定の基礎となる賃金日額は、被保険者期間として計算された最後の6ヵ月(短時間労働被保険者の場合は、被保険者期間の2分の1ヵ月として計算された期間を1ヵ月として計算)に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び3ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く)の総額を180で割った額です。
2)改正後
短時間労働被保険者が一般被保険者に一本化されることにより、短時間労働被保険者の賃金日額の算定方法が廃止されましたが、それ以外は変更ありません。
Q6 高年齢求職者給付金の支給要件を教えて下さい。
A6
1)改正前
高年齢求職者給付金は、高年齢継続被保険者が失業した場合において、離職の日以前1年間((1)その期間に短時間労働被保険者であった期間がある高年齢継続被保険者や(2)ケガ・病気等の理由により引続き30日以上賃金の支払を受けることができなかった高年齢継続被保険者については、その日数を1年に加算した期間(最大でも4年間)、以下同じ)に被保険者期間が通算して6ヵ月以上あったときに支給されます。
2)改正後
離職の日以前1年間(前掲(1)廃止、(2)変更なし)に、被保険者期間が通算して6ヵ月以上あることに改正されます。つまり、短時間労働被保険者であった期間がある高年齢継続被保険者の規定がなくなったことに伴う改正です。
Q7 特例一時金の給付水準が引き下げられたそうですが、同給付金の支給要件、支給額等について教えて下さい。
A7 季節移動労働及び短期の雇用に就くことを常態とする短期雇用特例被保険者が失業した場合については、一般の常用雇用労働者と異なり、求職者給付としての基本手当ではなく、特例受給資格者として、特例一時金が支給されます。
この特例一時金の額が、一般被保険者であった受給資格者と同様の方法により算定した基本手当日額の50日分から30日分に減額されます。ただし、当分の間は40日分とする経過措置が設けられました。
Q8 育児休業給付制度が拡充されたそうですが、その内容を教えて下さい。
A8 育児休業基本給付金は、一般被保険者が、原則として1歳に満たない子を養育するための休業を取得した場合であって、その休業開始日前2年間に「みなし被保険者期間」(休業開始日を被保険者でなくなった日とみなして、その日前2年間に賃金支払基礎日数が11日以上ある月を1ヵ月として計算すること)が通算して12ヵ月以上あるときに支給されます。
育児休業給付制度には、1)育児休業基本給付金(育児休業取得者の賃金が休業開始時に比べて8割未満である等一定要件を満たしたときに支給される)と2)育児休業者職場復帰給付金(育児休業基本給付金を受けた被保険者が引き続き6ヵ月以上雇用されているときに支給される)の2つがあります。
1)改正前
育児休業給付は休業前賃金の40%(育児休業基本給付金として30%、育児休業者職場復帰給付金として10%)です。
2)改正後
平成22年3月31日までに育児休業基本給付金の支給に係る育児休業を開始した被保険者については、育児休業者職場復帰給付金の額が、育児休業基本給付金の支給日数に休業開始時賃金日額に「20%」を掛けた額に引き上げられ、休業前賃金の50%(育児休業基本給付金として30%、育児休業者職場復帰給付金として20%)になります。
なお、合わせて育児休業基本給付金の支給を受けた期間は、基本手当の所定給付日数に係る算定基礎期間(被保険者として雇用された期間)の算定から除外する改正が行なわれます。
