社会保険労務士 工藤総合保険事務所

今月のQ&A(質問と答え)

雇用二事業


Q1 平成19年4月から雇用三事業が変更されたと聞きましたが、内容を教えて下さい。

A1 雇用保険法の改正により、19年4月から雇用三事業のひとつである雇用福祉事業(短時間労働者雇用管理改善等助成金など)が廃止されました。
これと同時に、雇用二事業のうち継続雇用定着促進助成金が定年引上げ等奨励金に変わり、再就職支援給付金と定着講習支援給付金が統合されて再就職支援給付金に、キャリア形成促進助成金のうちキャリア・コンサルティング推進給付金は廃止、訓練給付金と職業能力開発支援促進給付金が再編されて訓練等支援給付金となるなどの改正が行なわれました。
この他、今回新たに雇用支援制度導入奨励金、若年者雇用促進特別奨励金、試行雇用奨励金(技能継承トライアル雇用)、育児休業取得促進等奨励金などが創設され、4月から実施されています。

Q2 定年引上げ等奨励金(70歳まで働ける企業奨励金)について教えて下さい。

A2 65歳以上までの定年の普及・促進を図ることを目的に、65歳以上への定年の引上げか定年の定めの廃止を実施した中小企業事業主(常時雇用被保険者数が300人以下)に対して(1)中小企業定年引上げ等奨励金が、また、65歳以上への定年の引上げか定年の定めの廃止を実施し、雇用する55歳以上65歳未満の高年齢者に対して定年延長等に伴う意識改革、起業、社会参加等に係る研修等を実施した中小企業事業主には(2)雇用環境整備助成金が支給されます。
詳しくは、都道府県雇用開発協会等にお問い合わせ下さい。

(1)中小企業定年引上げ等奨励金
企業規模(実施日の常用被保険者数)に応じて、下表の額が1回支給されます。また、70歳以上への定年の引上げ、または定年の定めの廃止を実施した事業主及び法人等の設立日の翌日から1年以内に前掲を実施した事業主にはさらに上乗せ額が支給されます。
ちなみに、過去に継続雇用定着促進助成金(継続雇用制度奨励金(第1種))を受けていた事業主は、この奨励金は受けられません。

表1■中小企業定年引上げ等奨励金
企業規模 支給額
65歳以上への定年引上げ 70歳以上への定年引上げまたは定年の定めの廃止 (上乗せ額を含む)
1人〜9人 40万円 80万円
10人〜99人 60万円 120万円
100人〜300人 80万円 160万円

(2)雇用環境整備助成金
研修等開始日から1年を経過する日までの期間内に支払った研修等の費用の2分の1が支給されます。ただし、1人当り上限は5万円、1社当り250万円が限度です。

Q3 雇用支援制度導入奨励金について教えて下さい。

A3 雇用支援制度導入奨励金は、試行雇用(トライアル雇用)奨励金の対象事業主であって、トライアル雇用から雇用保険の被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除きます)として常用雇用し、トライアル雇用開始から常用雇用へ移行するまでの間、トライアル雇用労働者の就労・就職が容易になるような教育訓練制度、実習制度等を整備したり、就業規則等を改正して雇用環境の改善等を行なった事業主に支給される奨励金で、要支援者や就職困難者の就職を促進することを目的に創設されました。
支給額は、1事業主1回当り30万円です。詳しくは管轄のハローワークにお問い合わせ下さい。

Q4 若年者雇用促進特別奨励金(平成21年3月31日までの暫定措置)について教えて下さい。

A4 雇入れ日に不安定就労の期間が長い25歳以上35歳未満で、雇入れ日の前日から3年前の日の間に、雇用保険の被保険者(短期雇用特例被保険者及び日雇労働被保険者を除きます)でなかった若年者を、ハローワークの紹介によりトライアル雇用労働者として雇入れ、トライアル雇用終了後に、その労働者を常用として労働契約を締結し、引続き6ヵ月以上被保険者として雇用する事業主を支給対象に創設されました。
支給額は、トライアル雇用終了後、雇用期間の定めのない労働契約により継続して雇用を開始した日(基準日)から6ヵ月の日までを第1期、その後6ヵ月経過日を第2期として、それぞれ表2に定める額が支給されます。詳しくは、管轄のハローワークにお問い合わせ下さい。

表2■若年者雇用促進特別奨励金
25歳以上30歳未満 1人当り10万円
30歳以上35歳未満 1人当り15万円

Q5 試行雇用奨励金(技能継承トライアル雇用)について教えて下さい。

A5 本奨励金は、中小企業の技能継承者となりうる35歳未満の若年者をハローワークまたは学校等に申込み、その紹介を受け、求人関係資料等に基づいて一定期間試行雇用(技能継承トライアル雇用)を行なったか行なっている事業主に支給されるもので、中小企業の継続・発展に不可欠な技能継承者を確保することを目的に創設されたものです。
支給額は、試行雇用労働者1人につき月額4万円で、支給対象期間(最長3ヵ月)の各月支給額の合計額です。
なお、支給対象期間の途中で本人の都合により離職した場合や常用雇用へ移行した場合等であって、雇用期間が1ヵ月に満たない場合は、実際の就労日数に基づき計算されます。問い合わせ先は、管轄のハローワークです。

Q6 育児休業取得促進等奨励金について教えて下さい。

A6 (1)育児休業取得促進措置について
育児休業の取得を積極的に促進するためには、育児休業期間中の所得保障を充実させることが効果的であるとして、育児休業期間中に事業主が独自に3ヵ月以上の経済的支援(就業規則等に基づき対象被保険者に自ら支払う手当等)を行なったときに、その取組みに対して助成されるものです。
 支給額は、原則として、支給対象期間毎に、経済的支援の額に表3の助成率を掛けた額(1年未満切り捨て)です。(上限あり)

表3■育児休業取得促進措置
原則 平成22年度末まで
中小企業事業主 2/3 3/4
それ以外の事業主 1/2 2/3

(2)短時間勤務促進措置について
就業規則等に一定以上の所定労働時間または所定労働日数を短縮する短時間勤務制度を定め、助成対象となる雇用保険の被保険者(雇用保険の被保険者として6ヵ月以上継続雇用していること)の請求に基づき、その制度を利用させた雇用保険の事業主に支給されます。
支給額は、1人当りの基準額を1ヵ月当りの平均所定労働日数で割った額に、短時間勤務制度を利用した日数を掛けた額に助成率を掛けた額(上限あり)です。本奨励金の問い合わせ先は、管轄のハローワークです。

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